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天野 光; 安藤 麻里子; 高橋 知之*
IAEA-BIOMASS-3, p.163 - 164, 2003/03
IAEAが主催した生態圏核種移行モデル検証プログラムBIOMASSにはトリチウムの環境挙動モデル検証が含まれていた。原研はこのモデル検証に参加した。モデルの課題は、トリチウム(HTOとHT)の大気放出があった時に、風下での大気や土壌,植物中の自由水及び組織結合中のトリチウム濃度を予測するというものである。原研は独自に開発したコードETDOSEを用いて、計算を行った。本解説ではETDOSEの概要につき報告した。
村田 幹生*; 野口 宏; 横山 須美*
JAERI-Data/Code 2000-034, 214 Pages, 2000/11
計算コードTRIDOSEは、核融合関連施設からトリチウム(T)の気体状放出があったとき、環境への影響を評価するために開発された計算コードである。TRIDOSEは、トリチウムの大気拡散沈着蒸発散(再浮遊)大気拡散のサイクルを解析し、環境媒体中のHTO濃度は被ばく線量を評価する。コードには、トリチウムの野外放出実験を通して近年明らかになりつつあるTガス特有の環境中での挙動の多くがモデル化して取り入れられている。TRIDOSEによる計算結果は、カナダで実施されたTガスの短時間放出事故を模擬した野外実験の結果と比較され、そのモデルは検証された。また、本報告書はコードの使用マニュアルとしても使えるように配慮されている。
野口 宏; 横山 須美
日本原子力学会誌, 39(11), p.931 - 933, 1997/00
特集「トリチウムの影響と安全管理」の第IV-5章である。本章では大気放出トリチウムに対する安全評価モデルと研究用モデルの現状と課題をまとめた。事故時評価モデルは原研のTRIDOSEをはじめとして、いくつかのコードが開発されている。いずれのコードもHTとHTO放出に対応しており、HTとHTOの土壌-大気間の移行等がモデル化されている。しかし、これらのコードはわが国の指針との整合性の点で不十分であるため、原研では安全評価用コードの開発に着手した。平常時評価モデルについては、より精度の高い線量評価のために、HTとHTOの化学形に対応したコードの開発が必要と考えられる。モデルの検証については、BIOMOVS計画が終了し、現在IAEA主催のBIOMASS計画が開始したところである。
石川 裕彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(9), p.969 - 978, 1994/09
被引用回数:7 パーセンタイル:56.56(Nuclear Science & Technology)緊急時環境線量情報予測システム世界版(WSPEEDI)の計算モデルの改良を行った。改良版は、地形準拠高度座標に準拠して構成されている。これらのモデルは、計算制御ソフトウェア、世界地形データベース、気象データ前処理機能、図形出力ソフトウェア等と統合され、計算コード体系として完成された。さらに、IAEA,WMO,CECの共催で実施されたATMES(大気拡散モデル評価研究)において供給された、信頼度の高い放出源情報、気象場、包括的なモニタリングデータを用いた適用計算を実施して、コードシステムの性能検証を行った。
石川 裕彦; 茅野 政道
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(7), p.642 - 655, 1991/07
広域評価用SPEEDI(緊急時環境線量情報予測システム)開発の一環として、局地評価用に開発した移流拡散モデルを、総観規模の長距離拡散計算用に改良した。このモデルでは、大気中の放射能濃度、地表面沈着量、大気中放射能及び地表表面沈着からの外部被曝線量、呼吸による内部被曝線量を計算する。このモデルを用いて、チェルノブイル事故時のヨーロッパ地域へのCsの拡散を計算した。定性的な比較では、デンマークとトルコを除けば計算結果は測定結果と良く一致した。定量的な比較では、比較した濃度値の約50%が一桁以内、40%がファクター5以内の誤差範囲に納まる程度の一致をみた。この一致度は、SPEEDIを局地複雑地形上の拡散に適用した場合と同程度である。
茅野 政道; 林 隆
日本原子力学会誌, 32(8), p.799 - 802, 1990/08
被引用回数:1 パーセンタイル:40.82(Nuclear Science & Technology)大型の集中監視型緊急時環境放射能予測システムであるSPEEDIの詳細計算に利用されている、移流・拡散方程式の数値計算大気拡散・被爆評価モデルを、小型計算機への導入を目的に高速化、メモリー縮小の改良を行なった結果を示した。主な改良点は、1)ランダムウォークモデルによる拡散計算の導入、2)カーネルデンシティ・エスティメータによる濃度、線量計算、3)濃度・線量寄与値のテーブル化による計算の省略、である。上記改良により、ワークステーション等小型計算機への詳細モデル導入の見通しを得た。
外川 織彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 27(4), p.360 - 374, 1990/04
原子力施設の平常運転時に大気へ放出される放射性核種によってもたらされる公衆の被曝線量を算出するための計算コードTERFOC-Nを開発した。本コードは、食物摂取及び呼吸による内部被曝、空気中の核種及び地表に沈着した核種からの直接線による外部被曝という4つの被曝経路からの個人線量の最大値及び集団線量を計算する。このうち、食物連鎖モデルは米国原子力規制委員会規制指針1.109のモデルを基礎とし、軽水炉以外の原子力施設に起因する被曝線量もより現実的に評価することができるように改良・拡張した。本報告では採用したモデルを記述し、本コードを使用した計算例を示す。感度解析の結果から食物摂取による被曝線量に敏感なパラメータが同定された。また、本コードで改良・拡張したモデルの中で被曝線量に大きな影響を及ぼすモデルが確認された。
茅野 政道
保健物理, 21, p.285 - 294, 1986/00
SPEEDIシステムは、日本において原子炉事故が発生し、放射性プルームが環境中に放出された場合、それによる被曝線量を計算予測するシステムである。本報告ではこのシステムを構築するにあたり、考慮した要件や、その実現方法等について解説する。また、チェルノブイリ原子炉事故への対応状況についても、概略を述べている。
浅井 清; 茅野 政道; 石川 裕彦; 甲斐 倫明; 中村 康弘; 森内 茂; 今井 和彦
日本原子力学会誌, 27(9), p.839 - 850, 1985/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)大気中への放射能異常放出による被曝線量を、計算により予測するシステムSPEEDIの、設計思想と使用経験により得られた知見について述べた。緊急時システムは、できるだけ迅速かつ正確に被曝線量を予測することが必須条件である。そのため、システム設計ではどのような入力データが実時間で可能であるか,迅速かつ正確な予測が可能な計算モデルは何か,対策に役立てるために何を出力したらよいかが考え方の基本になる。本報告では、どのようにこれらを考慮し,実現したかという点について述べ、同時に問題点について言及する。
高橋 國夫*; 茅野 政道; 本間 俊充; 石川 裕彦; 甲斐 倫明; 今井 和彦; 浅井 清
JAERI-M 82-040, 77 Pages, 1982/05
LLNLの開発したARACシステムのMATHEW、ADPIC、およびそれらの付属コードを、CDC7600計算機版からFACOM M-200計算機版に変換した。MAT-HEWは観測データを用いて、質量保存則を束縛条件として変分法により3次元風速場を計算するコードである。ADPICは大気中に放出されたガスや粒子の3次元的濃度分布をParticle-inーcell法により計算するコードである。本報告では次の3点(1)MATHEW/ADPICおよびそれらの付属コードの計算方法、(2)JAERIPICモデルとガウスプルームモデルによる計算結果の比較、(3)CDC7600からFACOM M-200への変換手順について述べた。
古野 朗子; 寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康
no journal, ,
2011年3月の福島第一原子力発電所事故により放出されたCs-137の半球規模大気拡散計算を実施し、CTBT国際モニタリングシステムによる観測データと比較した。本研究で利用した大気拡散モデルは原子力機構が開発したWSPEEDI-IIである。WSPEEDI-IIは大気力学モデルWRFと大気拡散モデルGEARNから構成されている。シミュレーション結果と測定とを比較した結果、全般に高い再現性を示した。本研究ではさらに、放出期間を限定した拡散計算により、CTBT観測点で3月中に観測されたCs-137の放出時間を調べた。3月12日から14日までに放出されたCs-137は北半球のほぼ全域に拡散し、ヨーロッパで測定されたCs-137の大部分はこの期間中の放出によるものであった。一方、3月17日から19日までに放出されたCs-137は、主に太平洋諸島周辺と米国の西海岸周辺に到達した。これらの結果は、福島第一原子力発電所事故起源のCs-137の放出量再推定に役立つ可能性がある。